印刷用インキには顔料・樹脂のほかに多量の石油系溶剤が含まれています。この石油系溶剤の一部を大豆油におきかえたものが大豆油インキです。アメリカ大豆協会の定める基準をクリアした製品には図のようなソイシールが与えられていますが、もともと1987年に、アメリカの印刷業者団体が開発した新世代のインキなのです。アメリカではすでに1994年には、このインキを使うよう定めた法律が制定されています。
タダスが初めてこのインキを使ったのは、1993年のこと。環境問題について、わが国では現在最も総合的で先進的な組織として知られるNPO法人『環境市民』からの依頼によるものでした。当時、まだ通常の流通網になかった大豆油インキは、高価な輸入品でした。
いまや、大豆油インキは、環境負荷の問題を考える消費者と印刷業者にとっては、欠かすことの出来ない材料になっています。
大豆油インキの特徴は次のとおりです。
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大気汚染の原因となる揮発性有機物を減らすことになる。
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廃棄時の生分解性が向上する。
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脱墨効果がよく、印刷物のリサイクル過程で、排水量などの軽減につながる。
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当社のお客様の中で研究熱心な方が、実際に印刷物の脱墨状況をチェックされたことがありました。再生紙との共用が特に効果的なインキといってよいでしょう。また、従来インキ特有の刺激臭がないために、化学物質過敏症の方にとっても負担の少ない印刷物になるのではないかと考えられます。
大豆油インキは、石油系溶剤の一部を大豆油におきかえたものですが、メーカーの開発努力の甲斐あって、石油系溶剤のすべてを植物油におきかえた製品ができあがっています。当社が仕入先として取引を続けてきた大阪の三ツ星インキ株式会社は、今世界の注目を集めています。
タダスでの印刷物には、お客様のご希望によって、大豆油インキ使用のマークを表示いたします。あなたもインキの選択から、環境のために行動されませんか。
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